奈良SDGs学び旅(令和3年度観光庁2事業)

当公益社団法人は奈良新しい学び旅推進協議会(会長 峯川郁朗 実行委員長 川井徳子)との協働の下、下記の2事業について企画・開発・運営全般に取り組んでいます。

 

●観光庁 令和3年度地域の観光の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業として
「奈良SDGs学び旅 伝統的地場産業連携促進事業」
●観光庁 令和3年度既存観光拠点再生・高付加価値化推進事業として
「SDGsを体感できるまち 奈良」のブランティングに向けた実証実験とプロモーション

 

 

奈良SDGs学び旅3コースの全国への販売プロモーション

昨年度開発した学び旅3コースのパンフレットと新たな公式サイトを制作・発信、首都圏・近畿圏を中心とした旅行会社を中心に
積極的なプロモーション活動を展開しています。全国の学校を含む100件以上のお問い合わせをいただいています。

 

>>奈良SDGs学び旅パンフレット(PDF:1.40MB)

 

 

学び旅ガイド育成セミナー2021の実施

従来の歴史観光ガイドに加えてSDGsの視点を持って気づきへと導くガイドスキルの研修を今年度も開催。
対話・交流術を磨くため、講師に「笑い飯 哲夫さん」を招いて新たなセミナーも実施しました。
10月から12月にかけては3コースのフィールドワーク研修、1月には「振り返りセミナー」を実施予定。

 

奈良SDGs学び旅ガイド育成セミナー
奈良SDGs学び旅ガイド育成セミナー
奈良SDGs学び旅ガイド育成セミナー対話スキル編
奈良SDGs学び旅ガイド育成セミナー対話スキル編

 

奈良SDGs学び旅ガイド育成セミナー
奈良SDGs学び旅ガイド育成セミナー
奈良SDGs学び旅ガイド育成セミナー対話スキル編
奈良SDGs学び旅ガイド育成セミナー対話スキル編

 

 

奈良SDGs学び旅の新たなプログラムの開発と試行

長い歴史をもつ奈良発祥の伝統的な地場産業やプロダクツをSDGsの視点で観光と融合させ、アクティブシニアや女性、アフターコロナの外国人観光客など幅広い層に向けた体験型の「奈良SDGs学び旅」として開発します。

 

● 奈良発祥の「製墨」「筆」「和紙」等の伝統産業が支えてきた「書」の文化・歴史から学ぶSDGs
室町時代に興福寺ニ諦坊(にたいぼう)で始まったとされる奈良墨づくりは、室町末期の1577年創業の古梅園をはじめ奈良町に数多く生まれた製墨業へと繋がりました。墨発祥の地を巡りながら、写経や書道、墨を用いたアートなどの体験から学ぶプログラムを開発し、書の文化に関わりの深い「興福寺・奈良町エリア」と「薬師寺・西ノ京エリア」の2つのエリアで年内にモニターツアー開催予定です。
この他にも多彩なテーマでプログラム開発を行います。

 

●日本酒発祥の地 奈良・正暦寺で学ぶ酒の歴史と春日山からの清水沿いに建つ酒蔵探訪で学ぶSDGs
※1月モニターツアー実施計画中

 

 

宿泊を伴う広域周遊型 学び旅の調査・開発と試行

明日香村と奈良市の世界遺産エリアをつなぎ、キトラ古墳の星宿図等をモチーフとして星空から学ぶ体験プログラムや東大寺・二月堂ナイトツアー等、今までなかった「ナイトプログラム」を組み込んだ多泊・周遊型ツアーを開発します。
このツアーには、日中に奈良県立万葉文化館(明日香村)や平城宮跡(奈良市)をガイド付きで巡るプログラムを組み込み、2泊3日のモニターツアーとして試行します。 ※12月~1月モニターツアー催行予定
このプログラムは明日香村、(一財) 公園財団飛鳥・平城宮跡歴史公園サポート共同体飛鳥管理センター、(一社) 大和飛鳥ニューツーリズム、奈良交通(株)等との連携・協働で研究・開発に取り組んでいます。

 

キトラ古墳と星(明日香村)/四神の館 (明日香村)
キトラ古墳と星(明日香村)/四神の館 (明日香村)
二月堂からの奈良の夕暮れ
二月堂からの奈良の夕暮れ

 

 

奈良公園SDGs自然学校

奈良公園をSDGsのテーマパークに見立て「家族で遊びながら学べるSDGs」として、奈良のシカを取り巻く4つのテーマで巡るフィールドワークと振り返り教室を組み合わせたイベントを開催。各テーマの専門家の先生を探検隊長にファミリーで秋の奈良公園を探検。

 

奈良公園SDGs自然学校
奈良公園SDGs自然学校

>>奈良公園SDGs自然学校パンフレット(PDF:1.63MB)

 

 

秋の奈良を楽しみながらSDGsを学ぶ「無料モニターツアー」実施

緊急事態宣言も明け、ワクチン接種も終えたシニア層や大人向けのモニターツアーを企画実施。

 

奈良SDGs学び旅無料モニターツアー
奈良SDGs学び旅無料モニターツアー

>>奈良SDGs学び旅無料モニターツアーパンフレット(PDF:2.56MB)

 

 

関連サイト

地方創生カレッジ in 奈良(令和3年度受託事業)

内閣府 地方創生カレッジ事業とは

「いつでも学べる。 リアルに活かせる。」をコンセプトに、地方創生の本格的な事業展開に必要な人材を育成・確保するため、実践的な知識を eラーニング講座で提供するほか、必要に応じて実地研修も効果的に取り入れることで知識やスキルを習得できるようにする取組です。本事業は、平成27年12月に公表しました、国が行う支援の方向性を示す「地方創生人材プラン」に基づき、公益財団法人日本生産性本部を補助事業者として採択し、実施しております。

地方創生カレッジ公式HP

 

 

地方創生カレッジ in 奈良

当公益社団法人では令和3年度の地域活性化部門の事業として、「地方創生カレッジ in 奈良」(主催:公益財団法人 日本生産性本部/共催:公益社団法人ソーシャル・サイエンス・ラボ)を受託、現在【ビデオライブラリー 地域で学ぼうSDGs①~⑤】の撮影・制作に取り組んでいます。

地方創生カレッジ 地方創生ビデオライブラリー

 

地方創生カレッジin奈良では、「奈良SDGs学び旅」事業と並走しながら、過去・現在、そして未来へとつながる奈良の歴史文化遺産が持つ価値と魅力を、深い知見と経験を持つ方々が対談し、SDGsの視点で読み解きます。その対談を教材としてを地域や全国に発信していくことで、地域での人材へ育成につなげ、関係人口の復活・創造等、地方創生の足掛かりとしていこう、という目的で実施しています。

 

※「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域と多様に関わる人々を指す言葉です。
地方圏は、人口減少・高齢化により、地域づくりの担い手不足という課題に直面していますが、地域によっては若者を中心に、変化を生み出す人材が地域に入り始めており、「関係人口」と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。

 

※総務省 関係人口ポータルサイトより引用
https://www.soumu.go.jp/kankeijinkou/about/index.html

 

 

動画を通じてお伝えしたいこと

「歴史は過去のものではなく、今そして未来につながっている」

地域には過去から現在まで続いてきた固有の歴史や文化があります。まずはそこに気づき、そこから学ぶことで、地域の未来づくり、つまりそれぞれの地方創生につなげていくことが重要です。このメッセージを5つの対談を通じてお伝えいたします。

 

 

各動画の対談テーマ

 

 

オンラインセミナー&ワークショップ 2022年3月18日開催

【ビデオライブラリー 地域で学ぼうSDGs①~⑤】を視聴・受講者を対象に、オンラインセミナー&ワークショップを開催します。

 

地方創生カレッジ in 奈良 オンラインセミナー&ワークショップ
地方創生カレッジ in 奈良 オンラインセミナー&ワークショップ

>>地方創生カレッジ in 奈良 オンラインセミナー&ワークショップ(PDF:2.70MB)

 

●開催概要
「地方創生カレッジ in 奈良~地域の観光資源をSDGsの視点で磨き直す~」
【主 催】公益財団法人 日本生産性本部
【事務局】公益社団法人 ソーシャル・サイエンス・ラボ
【協 力】奈良教育大学、近畿ESDコンソーシアム、明日香村、(一社)大和飛鳥ニューツーリズム、曽爾村、(一社)そにのわグローカル、奈良新しい学び旅推進協議会 (以上予定)

 

●開催日時
2022年3月18日(金)13:00~17:00

 

●参加費
無料

 

●定員
50名(現地3会場 計20名、オンライン30名)
※会場参加、またはオンライン(zoom)のいずれも可能です。

 

●事前申し込み・問い合わせ先
公益社団法人 ソーシャル・サイエンス・ラボ
【お申し込み】https://www.s-s-l.jp/ccn-seminar20220318
【お問い合わせ】info@s-s-l.jp
【電話番号】0742-20-7807(平日10:00~17:00)

 

 

関連記事

 

 

関連サイト

関西ビジョン研究会

当公益社団法人は、奈良をはじめ関西を元気にする取り組みとして、「関西ビジョン研究会」を関係機関と一体となって推進しています。

 

万博を起爆剤に! 歴史文化力による関西の再興

世界遺産や国宝、重要文化財が多数集積している関西は、まさに日本の「歴史文化首都」です。そして、来る2025年の大阪・関西万博は、首都圏への人口流出が加速化し関西の地盤沈下が叫ばれる中、関西が持つ圧倒的な魅力を国内外に発信する重要なタイミングと言えます。
万博を起爆剤に、観光客増大と国際交流促進により関西を再興させる! こうした機運を醸成するために、地方シンクタンク協議会・近畿ブロック、株式会社地域計画建築研究所、及び当公益社団法人は、2020年6月に「関西ビジョン研究会」を立ち上げました。

 

 

第1回研究会の開催

関西ビジョン研究会

「関西ビジョン研究会」は、8月28日(金)、「万博を軸に関西の観光力の再興を」をテーマとする第1回研究会をホテルアジール・奈良で開催しました。コロナ禍での開催を鑑み、会場参加者を関西の文化振興に深く関わる産官学の20数名に限定しましたが、併せてWebでの配信も実施することでより多くの方に視聴いただけるよう配慮しました。
研究会は2部構成とし、第1部では、イベント学会副会長であり平城遷都1300年記念事業「平城遷都1300年祭」のチーフ・プロデューサーを務められた福井昌平氏に、『ふりかえれば、未来!!「関西・歴史文化首都」プロジェクトと「2025大阪・関西万博」』と題する講演をいただき、過去の博覧会の成功の秘訣や、大阪・関西万博を成功に導くアイデアについて伺いました。
冒頭でも述べたとおり大阪・関西万博が関西の「歴史文化首都」としての魅力を国内外に発信するまたとない機会であること、万博の成功に向け「地球市民」としての感性の育成と連帯が必要であること、また関西の魅力を更にアピールするために「関西・スポーツ首都」「関西・食文化首都」も戦略として取り上げることも効果的であること、さらに「歴史文化首都=関西」を世界に向けて構築するため国際記念物遺跡会議(ICOMOS)世界総会を関西に誘致することも大事であることなど、数多くの博覧会事業を手掛けてこられた名プロデューサー福井氏ならではの視点や着眼点に満ち溢れた講演となりました。
続く第2部で、福井昌平氏を囲んだ懇親会を行いました。会場参加者のほぼ全員が参加し、各々の関西再興への熱い思いが活発に交わされた有意義な懇親会となりました。

当公益社団法人は「関西ビジョン研究会」の中核組織として、来年度以降も研究会を継続開催し、コロナ後及び万博を見据えた関西再興への機運を盛り上げていく予定です。

 

 

関連サイト

奈良SDGs学び旅

当公益社団法人は、持続可能な社会の創り手育成と県内観光産業の振興に向け、奈良を舞台とする新しい学び旅の企画・開発・発信に取り組んでいます。

 

持続可能な社会を創る新しい旅のスタイル

2015年の国連サミットにおいて、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)が採択されました。SDGsは、持続可能な社会実現に向け、2030年までの達成を目指す17の目標と169のターゲットで構成されています。
翻って、奈良に目を向けると、そこには1,300年前からの建造物、仏像、伝統行事、自然との共生の営み等が今も絶えることなく受け継がれています。東大寺の大仏様は752年の建立以来2度も焼失しましたが、そのたびに当時の人々の協力で復興されました。同じ東大寺の伝統行事である二月堂の修二会(お水取り)は、752年以来一度も中断することなく続いています。また、奈良公園のシカは人を見ても逃げません。1,000年以上にわたる人とシカとの共生の歴史がここにあります。
さて、修学旅行をはじめとするこれまでの奈良観光といえば、大挙してお決まりの観光スポットを短時間で見学して日帰り、というものでした。しかしながら、観光客は、今や単なる物見遊山ではなく、その地域の伝統や文化について深く学ぶことができる旅を求めています。であるならば、じっくり時間をかけて自然散策や施設回遊を深く体感・体験し、1,300年以上も持続してきた奈良の魅力に浸りながら持続可能な社会への思いを巡らす、そのような新しい旅のスタイルを提案することで観光客のニーズに応えていかねばなりません。

 

 

産・官・学で推進協議会設立、国や自治体の支援金・補助金を活用

こうした背景から、持続可能な社会実現への次世代の育成とコロナ後における県内観光産業の振興に向け、「奈良SDGs学び旅」の企画・開発・発信に取り組みました。
取り組み開始にあたり、奈良商工会議所 峯川郁朗専務理事を会長とする「奈良新しい学び旅推進協議会」(奈良商工会議所、奈良教育大学、奈良県旅館・ホテル生活衛生同業組合、奈良県ビジターズビューロー、奈良市観光協会、奈良県、奈良市、及び当公益社団法人で構成)を設立し、当公益社団法人が事業の全体企画や事務局運営等を担いました。一方、取り組みに必要な資金として、観光庁、奈良県及び奈良市からの支援金や補助金(観光庁「誘客多角化等のための魅力的な滞在コンテンツ造成」実証事業支援金、奈良県新型コロナウイルス感染症対策観光振興補助金、奈良市新型コロナウイルス感染症対策観光振興補助金)総額約2,000万円を活用しました。

 

 

「奈良SDGs学び旅」の開発と検証、ガイド研修、プロモーション

学び旅のプログラム開発

東大寺 コースマップ
東大寺 コースマップ

 

「関西ビジョン研究会」は、8月28日(金)、「万博を軸に関西の観光力の再興を」をテーマとする第1回研究会をホテルアジール・奈良で開催しました。コロナ禍での開催を鑑み、会場参加者を関西の文化振興に深く関わる産官学の20数名に限定しましたが、併せてWebでの配信も実施することでより多くの方に視聴いただけるよう配慮しました。
研究会は2部構成とし、第1部では、イベント学会副会長であり平城遷都1300年記念事業「平城遷都1300年祭」のチーフ・プロデューサーを務められた福井昌平氏に、『ふりかえれば、未来!!「関西・歴史文化首都」プロジェクトと「2025大阪・関西万博」』と題する講演をいただき、過去の博覧会の成功の秘訣や、大阪・関西万博を成功に導くアイデアについて伺いました。
冒頭でも述べたとおり大阪・関西万博が関西の「歴史文化首都」としての魅力を国内外に発信するまたとない機会であること、万博の成功に向け「地球市民」としての感性の育成と連帯が必要であること、また関西の魅力を更にアピールするために「関西・スポーツ首都」「関西・食文化首都」も戦略として取り上げることも効果的であること、さらに「歴史文化首都=関西」を世界に向けて構築するため国際記念物遺跡会議(ICOMOS)世界総会を関西に誘致することも大事であることなど、数多くの博覧会事業を手掛けてこられた名プロデューサー福井氏ならではの視点や着眼点に満ち溢れた講演となりました。
続く第2部で、福井昌平氏を囲んだ懇親会を行いました。会場参加者のほぼ全員が参加し、各々の関西再興への熱い思いが活発に交わされた有意義な懇親会となりました。

当公益社団法人は「関西ビジョン研究会」の中核組織として、来年度以降も研究会を継続開催し、コロナ後及び万博を見据えた関西再興への機運を盛り上げていく予定です。

 

 

ワークブックの制作

大人向けブックレット
大人向けブックレット
中学生向けガイドブック
大人向けブックレット

 

「奈良SDGs学び旅」をベースとした大人向けブックレット(55ページ)と中学生向けガイドブック(65ページ)の2種類を制作しました。日本ESD学会の前会長でもある長友恒人奈良教育大学名誉教授に監修いただき、奈良の歴史、自然、伝統や文化等の各分野・テーマに精通した15名の研究者・専門家に、各々の魅力について執筆いただきました。
これらを、旅マエの事前学習、旅ナカの確認、旅アトの振り返りの各フェーズで活用することで、より有意義な学び旅となることが期待できます。また、旅ナカや旅アトで学んだことや気づいたことをすぐに書き込めるよう、随所にワーク(空白)欄を設けました。

 

 

ツアーガイドのへの研修

SDGs座学研修
SDGs座学研修
春日山原始林コース フィールドワーク研修
春日山原始林コース フィールドワーク研修

 

奈良を訪れた観光客にSDGsの視点で捉え直した観光施設から持続可能な社会への思いを高めていただくためには、観光客に同行し各施設の案内を担うツアーガイトの役割が極めて重要です。そこで、2021年1月、地元奈良のガイド団体「なら・観光ボランティアガイドの会 朱雀」、「奈良まほろばソムリエの会」、「春日山原始林を未来へつなぐ会」のメンバーを対象に「奈良SDGs学び旅」ツアーガイド研修を実施しました。実施にあたり、奈良教育大学からの協力をいただきました。
座学研修では、「SDGsとESDの基礎知識、奈良で学べるSDGs」「主体的・対話的で深い学びを引き出すガイド方法」の講義、また計2回のフィールドワーク研修では、ならまちや春日山原始林を舞台に、「たくさん問いかけること」「教え過ぎないこと」等、座学研修で学んだガイドのコツやノウハウについて実地練習を行いました。受講したガイドからは、「SDGsの視点で奈良を見つめ直すことができた」「持続可能な奈良の魅力を多くの人に伝えたい」等の声が寄せられました。

 

 

モニターツアーによるプログラムの検証

郡山西中学校 2年生
郡山西中学校 2年生
明日香村役場・観光関係者
明日香村役場・観光関係者

 

「奈良SDGs学び旅」プログラムの有効性を検証するために、奈良教育大学やガイド団体の協力の下、1月~2月にプログラムに則ったモニターツアーを計5回実施しました。
修学旅行を想定したモニターツアーには、大和郡山市立郡山西中学校の1、2年生計200名に参加協力していただきました。また、研修旅行を想定したモニターツアーには、明日香村及び吉野町の観光関係者に参加いただきました。さらに、インバウンド富裕層を想定したモニターツアーも実施し、いずれのツアーも参加者からの満足度は高く、またアンケート分析を通じ課題や改善事項を整理することができました。

 

 

プロモーション活動

「奈良SDGs学び旅」をより多くの方に知っていただくために、広報やPR活動にも力を入れてきました。
公式Webサイトの立ち上げ、更に3本の学び旅動画や上記モニターツアーの動画等を作成。それらを公式Webサイト、YouTube、Twitterで配信しました。加えて、奈良新しい学び旅推進協議会の川井徳子実行委員長(当公益社団法人専務理事)が、2月2日にならどっとFM「ひるラジ784」、2月15日にABCラジオ「ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です」に生出演し、「奈良SDGs学び旅」の取り組みを紹介しました。
さらに、2月26日には『「教育」×「もてなし」=「奈良SDGs学び旅」』と題するシンポジウム(基調講演及びパネルディスカッション)を奈良公園バスターミナルで開催しました。奈良が持つ観光・文化遺産や学びの場としての魅力とポテンシャル・その保全、おもてなしとは何かについて、それぞれの専門家の方に語っていただきました。参加者は、観光をSDGs的視点から磨きなおすという新たなスタイルの「奈良SDGs学び旅」について耳を傾けていました。

 

ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です
ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です
奈良公園室 竹田室長 基調講演
奈良公園室 竹田室長 基調講演
パネルディスカッション エバレット・ブラウン氏×谷良一氏×川井実行委員長
パネルディスカッション

 

当公益社団法人は、今回の「奈良SDGs学び旅」開発・検証で得た成果と課題を踏まえ、今後より多くの人々が「奈良SDGs学び旅」に満足していただけるよう、その磨き上げと商品化、旅を演出するスタッフ人材の育成、広報・プロモーション等に取り組んでまいります。

 

 

関連サイト

伝統木造建築 伝統木造建築の普及に 向けて

2020年12月、「伝統建築工匠の技:木造建築物を受け継ぐための伝統技術」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。
当公益社団法人は、伝統木造建築技術の次世代への継承に向け、かねてより数々のシンポジウム開催や関係省庁への提言活動等を展開してきました。こうした中、今回の登録は、当公益社団法人の今後の活動への追い風になると認識しています。
日本の伝統木造建築技術の普及により、林業、建設業、観光業等への経済効果に加え持続可能な社会の実現への効果も期待されます。これらの効果創出に貢献するために、今後は、大阪・関西万博も視野に置いた国内外へのPR、関連省庁間連携への働きかけや民間への協力要請等に取り組む予定です。

 

 

関連サイト

SSL Forum

当公益社団法人は、社会が抱える諸問題を構造的に深堀・発信するべく、社会科学の専門家による自由闊達なWeb対談やシンポジウムを開催・運営しています。

 

社会の問題を構造的に深堀し発信する

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、日本経済は急激かつ大幅に後退しました。政府によれば2020年度の実質経済成長率は対前年比でマイナス5.2%の見通しとなっています。とりわけ奈良県を支える観光経済に目を向ければ、日本人の国内旅行消費額は2020年5月には前年比約9割の減少となっています。感染拡大防止と経済活動の両立は非常に難しく、今もなお感染拡大防止のために経済活動の抑制を余儀なくされている状況です。
こうした現状の中、当公益社団法人は、2019年度に取り組んだMMT研究会(Modern Monetary Theory:現在貨幣理論)での成果を踏まえ、「SSL Forum」事業を立ち上げました。この取り組みは、社会科学分野の専門家によって社会を構造的にとらえることを通じて、社会の歴史や階層上の構造問題を深堀して発信していくことを目指したものです。

 

 

コロナからの早期回復に向けたWeb対談開催

今回の取り組みとして、下記のとおり「コロナ恐慌緊急提言」と題したマクロ経済学の専門家によるWeb対談を企画・開催しました。そして、対談を動画に収録し当公益社団法人の公式WebサイトやYouTubeを通して公開することで、より多くの閲覧者・視聴者に提案し、感想や意見を求めていくこととしました。

 

対談テーマ 対談者 公開日
Youtube
コロナ恐慌緊急提言
第1章
浜田 宏一氏
(元内閣官房参与、イェール大学名誉教授)
藤井 聡 氏
(元内閣官房参与、京都大学大学院教授)
飯田 泰之氏
(明治大学政治経済学部准教授、当公益社団法人理事)
5月1日
Youtube
コロナ恐慌緊急提言
第2章 Part-1
「財政均衡主義への固執を断ち切れ!!」
飯田 泰之氏
(明治大学政治経済学部准教授、当公益社団法人理事)
井上 智洋氏
(駒澤大学経済学部准教授)
中里 透 氏
(上智大学経済学部准教授)
5月8日
Youtube
コロナ恐慌緊急提言
第2章 Part-2
「米国の巨大な財政・金融政策。その時日本は?」
5月12日
Youtube
コロナ恐慌緊急提言
第2章 Part-3
「本当の危機はこれからだ!」
5月19日
Youtube
コロナ恐慌緊急提言
第3章
「売り上げ3か月完全蒸発!大企業も債務超過に?」
浜田 宏一氏
(元内閣官房参与、イェール大学名誉教授)
中井 康之氏
(全国倒産処理弁護士ネットワーク理事長、弁護士)
川井 徳子氏
(当公益社団法人専務理事)
6月25日
Youtube

 

 

コロナ恐慌緊急提言 第1章
コロナ恐慌緊急提言 第2章
コロナ恐慌緊急提言 第3章

 

第1章及び続く第2章では、従来は是とされていた財政均衡至上主義も今回のコロナ禍においては捨て去るべき考え方であるとの共通認識のもと、第1章ではアベノミクスにも関わってきた元内閣官房参与の2名に、第2章では気鋭の経済学者3名に、各々新型コロナに立ち向かい日本経済を復活に導く経済政策について、500兆円規模の金融・財政政策を次々と実行に移してきた米国の事例も紹介しながら対談していただきました。
これらの内容を受け、第3章では、経済学者で元内閣官房参与の浜田宏一氏と倒産・事業再建の第一線で活躍する弁護士の中井康之氏から、コロナで落ち込んだ企業を単なる「融資」や「貸付」という形で救済することはもはや困難であるとの認識に基づき、大規模な財政出動や債務超過を防止する企業再生支援スキームの構築を核とするアフターコロナへのあるべき政策について提言していただきました。

また、このWeb対談と併せ、様々な専門家の知見を含めた調査・研究をベースとする新型コロナ感染症対策に関する提言書を作成し、この提言書を基に、奈良県選出の国会議員、政府関係省庁、県内の自治体や関係団体等への提言活動を実施しました。

 

 

「SSL Forum」で社会の活性化に貢献

「SSL Forum」は、社会科学分野の専門家による従来にない自由闊達なディスカッションの場を企画・運営することで、社会的問題とその解決方向を科学的・構造的に深堀・提示することを目的とする当公益社団法人の事業です。
コロナ禍が長引いている現況を踏まえ、引き続きコロナ禍から早期経済再生に向けた提言活動に取り組むとともに、今後はコロナに留まることなく幅広い分野における課題にもアプローチすることで、社会の活性化に貢献することを目指していきます。

中小企業等への経営支援活動

中小企業等への経営支援活動

2020年度は奈良県内における全産業において新型コロナウイルス感染症の影響が出た年でした。コロナの影響に苦しむ中小事業者様が現在の事業環境を前向きに捉え、再起と飛躍を図るための支援を1年通じて行ってきました。認定計画策定が11件(事業継続力強化計画10件、経営力向上計画1件)、補助金申請分含む経営計画策定が21件(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金4件、小規模事業者持続化補助金16件、奈良県再起支援事業補助金1件)となりました。
特に本年度は近年のDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れにそった“無人書店Naramachi Book Space ふうせんかずら”を開店された有限会社ならがよい様の支援が最も印象に残っています。本案件は、新古書店に入店・購入・退店まで全て無人でできるシステムを取り入れ、かつ24時間ライブ配信機能をもった“タナミル”を開発しECサイトで利用者が新着商品等を把握し購入し易くした取り組みです。各店舗によって個性が違う新古書店業界においてはロングテール的な商品戦略を行うため、在庫管理の煩雑さに課題を抱えており、本取組は新古書店の課題を解決できる革新的な取り組みだと言えます。
コロナによる影響が続く中、今後も中小事業者様の事業再構築や事業再生、創業支援といったことを中心とした経営支援活動を行っていきます。

英語パフォーマンス甲子園

当公益社団法人は、年に一度日本文化発祥の地・奈良で開催される、高校生が主役の大会「英語パフォーマンス甲子園」を共催することで、次世代の青年の育成に取り組んでいます。

 

英語パフォーマンス甲子園

アイデンティティに基づき「持続可能な社会に向けたアクションプラン」を世界に発信する

英語パフォーマンス甲子園は、高校生が自らの文化や伝統、環境や習慣を探求しながら持続可能な社会に向けたアクションプランを考え、国際言語である英語と言語を超えるパフォーマンスで世界に発信する大会です。
グローバル化が進展する社会においては、文化的背景を異にする多様な人々の交流が広範囲にわたって展開すると予想されるため、先を見通すことがより一層困難となります。こうした不確実性の時代には、自らのアイデンティティを確立しながら、自分が本当に伝えたいことを伝え、相手の伝えたいことを的確に受け取ることで信頼関係を築いていくことが必要です。
英語パフォーマンス甲子園は、こうした時代の要請を踏まえて開催されています。この大会を主催する団体として、2015年、「英語パフォーマンス甲子園実行委員会」が設立されました。内閣官房参与(当時)・元ユネスコ日本政府代表部特命全権大使の木曽功氏を顧問、帝塚山大学学長(当時)の岩井洋氏を委員長とし、実行委員会は教育関係者や観光関係者などで構成され、行政(奈良県・奈良市)もオブザーバーとして参画しています。当公益社団法人も、理事長が委員として参画するとともに、事務局も当公益社団法人内に設置することで、大会及び実行委員会を支援しています。

 

英語パフォーマンス甲子園
英語パフォーマンス甲子園
英語パフォーマンス甲子園

 

 

奈良を中心に関西の高校が出場 第2回大会を開催

大和維新

一昨年の第1回大会に引き続き、2019年9月8日(日)、奈良県大和郡山市のDMG MORI やまと郡山城ホール(大ホール)にて、「第2回英語パフォーマンス甲子園」大会が開催されました。
大会理念は「ESD―つなぐ―つなぐことはうみだすこと」でした。持続可能な未来や社会につながる人材を育むというESD(Education for Sustainable Development 持続可能な開発のための教育)の趣旨に鑑み、この大会をESD実践の場とするべく、この理念が採択されました。
大会では、約450名の来場者と来賓の方々のもと、奈良県、大阪府から9校が出場し、多種多様な演目とパフォーマンス(音楽、劇、書道、コント、等)で舞台を盛り上げました。
一方、審査委員長の吉川宗男氏(ハワイ大学 名誉教授)、及び、柴尾智子氏(公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター シニアアドバイザー)、西島和彦氏(Youth Theatre Japan株式会社 劇団運営委員長)、スザンナ・パヴロスカ氏(Kyoto Journal 副編集長)の各審査委員により、独創性、コンセプト、表現力、英語力、チームワークの5つの審査基準による審査が行われました。
審査の結果、クラーク記念国際高等学校 大阪梅田キャンパスがグランプリ校(奨学金10万円)に、奈良県立郡山高等学校と奈良県立青翔高等学校の2校が準グランプリ校(奨学金5万円)に輝きました。また、奈良県立平城高等学校が特別賞(しかまろくん賞)を受賞しました。

 

 

「英語パフォーマンス甲子園」応援大使 キャラクター任命

今後「英語パフォーマンス甲子園」を全国へ発信するための応援大使として、3匹のひよこのキャラクターが任命されました。ESDの価値観、視点を育てることをこれから成長する「ひよこ」に例えています。第2回大会の来場者に3匹のキャラクターの名前を募集し、応募されたアイデアの中から名前が決定されました。

 

カール
「カール」意味:culture
ネイト
「ネイト」意味:naturee
フュー
「フュー」意味:future

 

 

「ESD」の普及啓蒙を図るべく、「0から学ぶ!ESD新聞」を配布

大和維新

英語パフォーマンス甲子園実行委員会は、大会理念である「ESD」についての普及啓蒙と出場校の拡大を目的に、「0から学ぶ!ESD新聞」を概ね月1回発行し、これまでの出場校や今後出場が期待される高校等に配布しています。
「ESD新聞」では、「ESD」の目的、必要とされる価値観や視点についての解説をはじめ、地域社会における「ESD」取り組み事例の紹介、各出場校が大会で発信したアクションプランの「ESD」の切り口からの紹介、等の記事が掲載されています。
各高校では、先生方や生徒たちの目につく場所に掲示され、いくつかの高校から「ESDの基本的な考え方が理解できた」「大会への出場を考えてみたい」といった声も寄せられています。

伝統木造建築 伝統的空間を支える匠の技を未来へとつなぐ

当公益社団法人は、日本の伝統的空間を支える匠の技を未来に継承する活動を推進・支援しています。

 

匠の技を取りまく状況

日本の原風景を形づくる伝統的な建築物や庭園、石垣などの空間。それを支えてきたのが数々の匠の技、すなわち、自然を敬い自然と共に生きながら、自然を生かす技術を磨いてきた職人の努力と英知の蓄積です。しかし、こうした匠の技は、高度経済成長以降の産業構造の変化や日本人の価値観・生活スタイルの変化などにより、その存続に厳しさが増しています。建築基準法の壁や職人の後継者不足等の問題を抱え、存亡の危機に瀕しているとも言われています。
一方、2019年3月、「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」が2020年秋のユネスコ無形文化遺産登録に向け再提案されました。しかしながら、その対象範囲は一部の匠の技に限られており、伝統的空間を広くカバーするには至っていません。
当公益社団法人は、今後、伝統木造建築物等の伝統的空間を支える匠の技の普及啓発と、ユネスコ無形文化遺産の登録対象範囲を広げる活動を推進することで、より多くの職人や技術者の活躍の場を増やし、伝統文化の継承や地域の活性化に貢献したいと考えています。

 

匠の技を取りまく状況

 

 

匠の技の普及啓発に向け、フォーラム開催

さて、2020年秋のユネスコ無形文化遺産候補である「伝統建築工匠の技」の普及啓発活動の一環として、8月4日、東京日本橋の奈良まほろば館において、「普請文化フォーラム2019 平城宮大極殿院の復原から学ぶ~史跡上における復元の法的、技術的手法を探る」を、奈良まほろば館、一般社団法人伝統を未来につなげる会、及び当公益社団法人の主催で開催しました。
このフォーラムは、奈良・平城宮跡歴史公園に復原中の大極殿院にスポットを当て、この復原工事を現在各地で計画されている伝統建築技術と現代の建築技術が融合した建築物への参考とすることで、匠の技の普及啓発を狙いとしたものです。
当日のパネルディスカッションでは、松本浩氏(国土交通省・国営平城宮跡歴史公園事務所所長)、上田忠司氏(㈱竹中工務店設計本部伝統建築グループ・工学博士)にパネリストで、津村泰範氏(長岡造形大学造形学部建築・環境デザイン学科准教授)にはコーディネーターでご登壇いただき、伝統技術による木造新築復元(復原)工事の経緯やプロセスを紹介、今後の課題、等にも踏み込んでお話しいただきました。

 

匠の技の普及啓発に向け、フォーラム開催
匠の技の普及啓発に向け、フォーラム開催

 

 

関連サイト

安堵町プロジェクト 安堵町地域振興への支援

当公益社団法人は、安堵町の地域振興に向け、歴史的財産発掘のための調査研究や関連行催事への支援を行っています。

 

安堵町の偉人

安堵町(2019年12月1日現在:面積4.31平方キロメートル、人口7,392人)は、過去から多くの文化人・偉人を輩出してきた町です。古くは聖徳太子にさかのぼり、太子が斑鳩と飛鳥を馬で通った太子道、休憩のため腰かけたと伝えられている御幸石が現存しています。晩年の住まいであった飽波葦墻宮(あくなみあしがきのみや)が安堵にあったという伝承もあります。また、戦国時代には、筒井氏一族である土豪「中氏」が活躍しました。更に幕末以降、天誅組に加わった、国学者伴林光平と親交があった今村文吾、文吾の甥で奈良県再配置運動を推進した今村勤三、勤三の四男でBCG接種を確立し大阪大学第5代総長を務めた今村荒男と続きます。そして、今村荒男と親交が深かった近代陶芸の巨匠富本憲吉はこの安堵の地で後世に残る名作の数々を生み出してきました。

 

今村 勤三
今村 勤三
今村 荒男
今村 荒男
富本 憲吉
富本 憲吉

 

 

勉強会によるスタッフ支援

富本憲吉の生家である滞在型宿泊施設「うぶすなの郷 TOMIMOTO」で働くスタッフのお客様対応力を高めるため、「富本憲吉勉強会」を定期的に実施しています。スタッフが富本憲吉の人生観や作品について深く学び、それをお客様に伝えることで、お客様がより満足感を持って施設に滞在いただければと願っています。

 

勉強会によるスタッフ支援
勉強会によるスタッフ支援

 

 

行灯づくり ワークショップの企画・運営

安堵町の極楽寺に祀られている「阿弥陀如来坐像」のもと、あかりを灯して世界平和を祈る「あんど祈りのつどい」。そのイベントに併せ、8月5日(月)、地元「灯芯保存会」の協力を得て、行灯の制作体験会とライトアップを企画・運営しました。富本憲吉が作品のモチーフとしていたテイカカズラを含む押し花や、安堵町で作られている灯芯や井草を用い、地域住民の方々や海外からのお客さまにも行灯づくりを楽しんでいただきました。

 

行灯づくり ワークショップの企画・運営

 

 

関連サイト