地方創生カレッジ in 奈良 オンラインセミナー&ワークショップ「地方創生カレッジ in 奈良~地域の観光資源をSDGsの視点で磨き直す~」を実施しました。<明日香村フィールドワークチーム報告>

2022年03月29日


地方創生カレッジ in 奈良 オンラインセミナー&ワークショップ「地方創生カレッジ in 奈良~地域の観光資源をSDGsの視点で磨き直す~」を実施しました。

 

地方創生カレッジ in 奈良 オンラインセミナー&ワークショップ「地方創生カレッジ in 奈良~地域の観光資源をSDGsの視点で磨き直す~」明日香村フィールドワークチーム報告

 

 

■明日香村フィールドワークチームからの報告
「脈打ちつながる1400年、明日香村 ~私たちの思う明日香らしさ~」


参加者:フィールドワークチーム(奈良教育大学生3名、奈良まほろばソムリエの会ガイド1名)、明日香村会場8名(明日香村観光農林推進課・総合政策課計4名、明日香村地域振興公社1名、大和飛鳥ニューツーリズム他観光関係者計2名、事務局1名)

 

<報告のまとめ>

過去⇒現在⇒未来と脈々とつながっている明日香村の「人の営み」をESDの視点で見つめ直し、「脈打ちつながる1400年、明日香村」というコンセプトを導き出した。「私たちの思う明日香らしさ」を「明日香法」「棚田」「人々の思い」の3つのテーマを中心として発表した。そして、明日香村に関わる人々に、明日香村の営みをSDGsの視点・考え方で見て、もっと具体化していくことを提案する。持ち寄ったことを話し合って考え、行動に移してみることがESDであり、これからの1400年の明日香村をつないでいける人材をつくることに貢献できる。

 

地方創生カレッジ in 奈良 オンラインセミナー&ワークショップ「地方創生カレッジ in 奈良~地域の観光資源をSDGsの視点で磨き直す~」明日香村フィールドワークチーム報告

 

 

■明日香村チーム意見交換
<明日香村からのフィードバック>

明日香村会場参加者より、フィールドワーク受け入れ、報告を聞いての感想、意見を出し合っていただきました。

 

地方創生カレッジ in 奈良 オンラインセミナー&ワークショップ「地方創生カレッジ in 奈良~地域の観光資源をSDGsの視点で磨き直す~」明日香村フィールドワークチーム報告

 

明日香村顧問

発表の視点についてはよく理解できた。単なる歴史的風土の保存という視点からその「創造的活用」に向けた活動への転換に村を挙げて推進している。今回の発表で提案のあった「タネ」をその活動に活かしてしていきたい。

 

大和飛鳥ニューツーリズム

民泊等も活用した教育旅行誘致に取り組んでいる。その中でも体験プログラムが重要。今回の提案の中にあった作物を自分で収穫して食するというプログラムは、現在ニューツーリズムでも取り組み事例があるので、そのブラッシュアップなどに学生チームのアイデアなどを取り入れながら開発に活かしていきたい。

 

明日香村役場

プレゼンが上手だった。その中で気になるキーワードが「公平性」。行政としては非常に難しい問題だが、これをどう実現していくのか。もう一つは学生チームからの「皆さんと一緒にできたら」という一言で、今回のような交流の場を1回限りで終わらせたくない。若い皆さんの新しい意見やアイデアを吸い上げて実現していくのが役場の責任だと考える。

地元で暮らす自分たちがなんとなくいいなと思いながらも気づいていなかったものをESDの視点で見直してもらったことでいろいろな気づきが生まれた。ぼんやりと捉えていたSDGsそのものの意味もわかった。地域外からの視点や見え方を学ぶとてもいい機会になった。今悩んでいる体験型観光商品の開発にも活かしていきたい。

行政が取り組みを進めていく中で、SDGsの視点は不可欠になる時代になるため、今回の機会を持てたことで、明日香村としてももう一歩進んだ取り組みにつながると思う。

役場では古民家の空き家マッチングも行っているが、募集自体は多数あるのに対して成立に至るケースが少なく非常に苦労している。学生チームの発表や新しい視点は、この取り組みにも活かせると感じたので、引き続き意見交換や交流の場を設けて行きたい。

 

明日香村地域振興公社

棚田のオーナー制度に関わっているが、課題として棚田の持ち主が高齢化のため、その維持が体力的に厳しくなり、オーナー制度から離脱せざるを得ない状況が出てきている。今回のSDGs、ESDの視点はとても新鮮で、地元の魅力についても改めて考えるきっかけとなった。今回の気づきを棚田の維持にも活かしていきたい。

 

奈良まほろばソムリエの会ガイド

ESDの視点でのプレゼンがわかりやすくて良かった。ガイドの立場としては自分が見て感動したものをどう伝えるのかを意識している。例えば棚田であれば東京のお客様には田んぼに入ること自体が特別な体験だったりするので、明日香村の魅力として自信をもって発信してほしい。

 

<今後について>

地域内の地方創生の担い手たちと、ESD+SDGsの新たな視点を実装した、地域外の学生たちとの対話や交流を軸に事業を進めたことで、地域と地域外の双方に気づきや、連帯感や信頼感が生まれたことを感じました。双方が「これだけで終わらせずに継続して連携・参画していきたい」と考えたこと、村側からも具体的に取り組みたい課題が出ていることから、学生チームとの振り返りを行い、定期的な意見交換の場を開始させるなど、今後も活動を続けていきます。