理事紹介

役職名 氏 名 現 職
代表理事 日置 弘一郎 理事長
専務理事 川井 徳子 ノブレスグループ 代表
理事 飯田 泰之 明治大学政治経済学部 教授
理事 馬場 正哲 株式会社地域計画建築研究所 顧問兼主席研究監
理事 岩井 洋 帝塚山大学文学部 教授
理事 中澤 静男 奈良教育大学教育連携講座特任教授・名誉教授
理事 大江 忍 一般社団法人 伝統を未来につなげる会 専務理事
理事 田中 俊行 田中いけばな教室 代表
監事 高瀬 哲也 税理士法人高瀬会計事務所 税理士

 

理事名簿(2025年4月1日現在)(PDF:198KB)

 

代表理事 日置 弘一郎

日置 弘一郎

<経歴>

京都大学名誉教授、鹿児島大学客員教授、広島大学客員教授。1972年京都大学経済学部卒、1977年大阪大学大学院経済学研究科後期課程中退。茨城大学社会科学部助手、京都学園大学(現京都先端科学大学)講師を経て、1983年九州大学助教授、1992年京都大学助教授、1999~2015年京都大学経済学研究科・経済学部教授。2015年鳥取環境大学経営学部教授、2018~2020年就実大学経営学部教授を経て、現在に至る。近著として、鹿児島大学稲盛アカデミー叢書第二巻「利他の構造」を奥野明子らと執筆しミネルヴァ書房から刊行、東洋経済新報社「人材育成事典」項目執筆。所属学会は、経営人類学会、しごと能力研究学会。

<活動・研究内容>

専門は、組織論、経営人類学。社会の中での企業の役割を考えることが研究テーマの中心としている。
ものづくりについてのビジネスモデルの多様性を分析する事業創成という学問を考えた。また、企業と他の社会的主体(家庭や地域社会、他の事業主体など)との共生を考える共生経営という領域を提唱している。さらに、国立民族学博物館の共同研究として経営人類学という理論領域を作り出し、20年以上継続して研究している。
一方、九州大学在籍時に福岡県の水産物付加価値向上委員会の委員長を務め、水産物への関心は高い。また、旅館の女将さんの研究にかかわるなど地域経済や地域経営といった領域でのテーマについて関心を持つ。さらに、最近は産業集積に関心を持ち、単一の企業を最適化するというこれまでの経営学ではなく複数企業の相互最適化という枠組みで経営学を再構成する構想を追求している。


専務理事 川井 徳子

川井 徳子

<経歴>

1981年立命館大学(文学部西洋史学専攻)卒業。国立博物館評議員。創業の地である奈良県を中心に、西日本でホテル経営などの観光・宿泊事業、物流事業、不動産事業を幅広く展開しているノブレスグループの代表。近代日本庭園「植治の庭」の再生に貢献。著書に『不動産は「物語力」で再生する』(東洋経済新報社)などがある。造園技術学会発行の学術誌に独自の分析を踏まえた「庭園・邸宅ビジネスの可能性」についての論文を寄稿。2020年11月観光庁の実証事業の採択を受け、奈良教育大学を中心に、県、市と協力し、奈良でSDGsを学ぶ「奈良新しい学び旅推進協議会」を立ち上げる。主な所属学会は、日本経済学会、日本造園学会、日本ESD学会、イベント学会。

<活動・研究内容>

今年は景気循環学会の事務局に関わったことで日本の経済成長について改めて考える機会となりました。コロナが開けた瞬間に物価が上がり始めました。どうしてもロシアによるウクライナ侵攻が原油価格を押し上げた結果と円安が原因と考えられています。
一方で、為替の問題もあって日本人の賃金が下がった、下がったと大騒ぎです。実力以上の円高が国際競争の中で日本の賃金上昇の足を引っ張ってきました。2015年にスイスに行ったときに、チューリッヒの最低賃金が時給2400円と聞いて驚きました。当時東京の平均賃金は790円でした。円高に騙されて日本は豊かになったように誤解していたのです。
これほどの臨院格差が2015年の時からあったのです。
物価が上がる以上に賃金、特に手取りが増える社会を以下にして実現するか。そのことがいま問われているように思います。


理事 飯田 泰之

飯田 泰之

<経歴>

1975年7月 東京都生まれ 埼玉県日高市育ち
1998年3月 東京大学 経済学部 卒業
2000年3月 東京大学大学院 経済学研究科 修士課程 修了
2003年3月 東京大学大学院 経済学研究科 博士課程 単位取得退学
2003年4月 駒澤大学 経済学部 専任講師
2007年4月 駒澤大学 経済学部 准教授
2013年4月 明治大学 政治経済学部 准教授
2022年4月 明治大学 政治経済学部 教授(現職)

<活動・研究内容>

地域間人口移動の観点から高圧経済論について研究を進めている。高圧経済論の要諦は低生産性部門から高生産性部門への労働力・生産設備の移動にある。そのなかで近年注目される観光産業の果たす役割は小さくない。中核となる産業と観光業のシナジーを得るためには何が必要なのか。明治大学地域経済研究所との連携を通じて、フィールドワークを含めた多様性ある研究成果を目指している。


理事 馬場 正哲

馬場 正哲

<経歴>

株式会社地域計画建築研究所顧問兼主席研究監。1973年関西大学工学部建築学科卒業、同年株式会社地域計画建築研究所(アルパック)入社。取締役計画部長・総務部長・副社長を経て現職。地域計画とともにニュータウン計画、市街地再開発・都市開発プロジェクト、地域・産業・観光・文化振興計画、市街地・環境・景観整備計画、建築・ランドスケープ計画を担当。技術士、一級建築士、一級造園施工管理技士、再開発プランナー、元認定都市プランナー、マンション建替えアドバイザー。(一社)再開発コーディネーター協会、(公社)日本建築家協会、(一財)日本グラウンドワーク協会に所属。著書:都市再生・街づくり学~大阪発・民主導の実践~㈱創元社(大阪市街地再開発促進協議会編・共著)などがある。所属学会は、日本都市計画学会、日本建築学会、日本観光研究学会。

<活動・研究内容>

まちづくりの根本は、地域が健全に地域を統治する意識と仕組みができていることだと考えます。かつての日本には合議による地域運営が培われていたといわれます。しかし、明治維新の富国強兵の中央集権・国家高権、敗戦による復興・経済成長最優先や一極集中、グローバル化などの混乱を背景に、地域での主体性が曖昧模糊となり、健全な国家の土台が揺らいで久しい。今日漸く、官から民へ、市民が地域を担う時代が求められるようになり、このことも混乱の課程でもあります。大事なことは、ネットワーク型まちづくりの仕組みを息づかせることと考え、生命体のシステム(三つの系)をまちづくりに構築することを実践的に考えています。 ①神経系:地域自治の体制を構築/自治会等の再生/市民の自覚/行政の改革(アウトリーチ) ②免疫系:ネットワークの構築/多様な活動の連携・情報の共有・学習機会の共有 ③中枢系:地域理念の堅持/構想をもつ /「造化」の再生(万物生成、創造変化、自然、創造し化する:列子「周穆王篇」)を目指しています。
最近では、尼崎の「田能の里芋」保全・振興・販売拡大に市民が都市農地で取り組み、ブランディングから、地域のテリトーリオ戦略に昇華させる試みに取り組んでいます。


理事 岩井 洋

岩井 洋

<経歴>

帝塚山大学文学部教授。1991年上智大学大学院博士後期課程単位取得退学。帝塚山大学経済学部教授、同副学長を経て、2012年より2017年まで同学長、2025年より現職。日本宗教学会理事、奈良シニア大学学長、NPO法人五新線再生推進会議理事長。専門は、宗教社会学、経営人類学。著書に『オルファイズム:岡田良男とオルファ株式会社の挑戦』(オルファ株式会社)、『大学論の誤解と幻想』(弘文堂)、『現代社会を宗教文化で読み解く』(共著、ミネルヴァ書房)、『キャリアデザイン』(共著、弘文堂)、『アジア企業の経営理念』(共著、文眞堂)などがある。所属学会は、日本宗教学会、韓国日本近代学会など。

<活動・研究内容>

地域社会への貢献活動として、「五條市地域・産業ブランド推進協議会」の座長をつとめ、同市における地域商社の運営を支援している。また、奈良シニア大学で学長をつとめ、奈良校、橿原校、東京校とともに大阪校を開設し、シニア層に学びの機会を提供している。研究活動としては、宗教とビジネスあるいは経営との関係と分析する「宗教の経営学」と「経営の宗教学」を研究中である。また、産官学が連携する研究プラットフォームとして「経営人類学研究会」を主宰している。さらに、2025年に日本で開催される国際会議「グローバル・ビジネス人類学サミット」の主催者として準備活動をしている。


理事 田中 俊行

田中 俊行

<経歴>

2005年同志社大学文学部美学芸術学科卒業。大学在籍時には、華道史といけばなの定義についての研究を行う。大学卒業後は、野村證券株式会社にて地域優良法人やそのオーナーなどに対し、金融商品や不動産、資本強化など幅広い提案業務に従事。2013年に退職後、2016年まで一般財団法人池坊華道会において所属する400支部14,000名の先生に対する教室運営などのサポート業務を行う。2016年からいけばな教室を引き継ぎ活動している。2021年より中小企業診断士として活動。延べ100社以上の経営支援に携わる。現在は、経済性と社会性を合一した事業作りの支援や奈良県内の地域企業ネットワーク作りを行っている。

<活動・研究内容>

私は日本文化の将来にわたる持続維持を研究テーマとしています。いけばなはバブル前にその門弟数が最盛期を迎え、その後は減少の一途をたどっています。日本の伝統文化や技芸はいけばなと同じ状況であり、これらをどのようにして今後の社会の中で持続可能にしていくことができるかに挑んでいます。また、当公益社団法人内において中小企業支援の担当理事として活動を行っており、その視点からみてこの時代の大転換期において伝統産業を後世に遺していけるかどうかの瀬戸際にあると考えています。今の社会の延長では消えゆく産業や文化なのであれば、今の社会を変革するしか他はないと考えています。本年度は1人でも多くの有識者の方とお話をして、日本の伝統産業や文化・技芸を遺していける社会づくりに向けて活動します。


理事 中澤 静男

中澤 静男

<経歴>

奈良教育大学教育連携講座特任教授・名誉教授、日本ユネスコ国内委員会委員
1960年大阪市生まれ 奈良県立郡山高等学校、立命館大学文学部史学科卒業
奈良教育大学大学院教育学研究科社会科教育専攻修士課程修了。奈良市教育委員会指導主事を経て、2011年より現職。
所属学会:日本ESD学会、産学連携学会

<活動・研究内容>

ESDは価値観と行動の変革を促す教育です。価値観の変革は見えないので、行動の変革から学習効果を判断することになります。行動の変革を促すものは感情であることが、脳科学の知見より明らかになっています。感情に影響を与えるのは、内臓からの刺激と記憶の痕跡です。内臓の刺激はホメオスタシスによって、良し悪しが判断され、それが感情の快・不快に反映されます。記憶の痕跡とは経験や学習の記憶で、特にヒトは言語をもっているので、言語による影響が大きいのかもしれません。世界中の人々に、また将来世代の人たちにも通用するようなESDを目指して、脳科学の知見をESDに活かす方法を研究しています。


理事 大江 忍

大江 忍

<経歴>

1983年名城大学理工学部建築学科卒。一級建築士。2006年、設計事務所と木造専門工務店である有限会社ナチュラルパートナーズを設立、代表取締役として現在に至る。2013年より(一社)職人がつくる木の家ネット 代表。2018年より(一社)伝統を未来につなげる会 専務理事。2018年より愛知産業大学招聘教授。日本建築学会に所属。愛知建築士会会員。

<活動・研究内容>

(一社)伝統を未来につなげる会においては、2024/5後藤治会長と三井所清典理事が、関西・歴史文化首都フォーラムの基調セッションに参加し後援をさせていただきました。また、2024/10/23「古の人の祈り」を未来につなぐin薬師寺の見学ツアーに協力。2025/3/20平城旧跡・東楼復原整備工事現場見学会への協力いたしました。
個人の事業といたしましては、所属する愛知建築士会において、気候風土特別部会の部長を去年に引き続き留任となり伝統的構法住宅の普及促進および社会的認知、省エネ法に対する「愛知県気候風土適応住宅運用基準」の策定に関する協議を愛知県建築指導課と進めて雛形の作成中です。会社事業としましては、茶室のある土壁の家や国交省補助事業の気候風土適応型住宅の庫裏など設計施工の現場を手がけました。